- グラセプターの電子化された添付文書の「1. 警告」に血栓性微小血管障害の記載があります。致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用してください。
- グラセプターの電子化された添付文書には、「11.1 重大な副作用」に血栓性微小血管障害の記載があります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
1. 警告
<効能共通>
1.1 本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること。
10. 相互作用
本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP3A5で代謝される。[16.4.1 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
---|---|---|
mTOR阻害剤 |
移植患者において、mTOR阻害剤との併用は、血栓性微小血管障害の発現リスクを高める可能性があるとの報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
〈効能共通〉
11.1.5 血栓性微小血管障害(0.1~5%未満)
溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病等の血栓性微小血管障害があらわれることがある。[10.2 参照]
「重大な副作用」の項にも記載しているとおり、本剤の投与により、腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等の重篤な副作用が発現することが知られている。これらは致死的な経過をたどることもあるため、安全性を考慮し緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師のもとで本剤をご使用いただくよう記載した。
本剤と同一成分を含むプログラフの投与による溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病等の血栓性微小血管障害、汎血球減少症及び血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆が報告されている。本剤投与時は定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
また、骨髄移植後ではGVHD、免疫抑制剤、サイトメガロウイルス感染症等の様々な原因により血管内皮細胞が障害を受け、同時に血栓を形成する血栓性微小血管障害(thrombotic microangiopathy:BMT-TMA)を発症することが知られている。典型的な症例に限ればその発症頻度は5~10%と高くはないが、無治療で自然軽快するものから致命的経過をたどるものまでその臨床像は多彩であり、BMT-TMAは常に念頭におかなければならない重要な移植後の合併症とされている。2)
なお、腎移植領域におけるプログラフ投与後の血栓性微小血管症の発現頻度をシクロスポリン投与後と比較したところ、発現頻度に差は認められなかったとの報告がある。3) (「Ⅷ.7.(2)併用注意とその理由」の項 解説12)参照)
不明
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
〈効能共通〉
11.1.5 血栓性微小血管障害(0.1~5%未満)
溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病等の血栓性微小血管障害があらわれることがある。[10.2 参照]
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