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グラセプターの製品Q&A

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製品基本情報

グラセプターの効能又は効果を教えてください

グラセプターの効能又は効果は、以下のとおりです1)
〇下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
〇骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制

効能又は効果に関連する注意2)

5.効能又は効果に関連する注意
<効能共通>
5.1 腎移植及び肝移植以外の新規臓器移植患者に対する有効性及び安全性は確立されていない。
<骨髄移植>
5.2 HLA適合同胞間移植では本剤を第一選択薬とはしないこと。

(解説)
5.1 腎移植及び肝移植以外の新規臓器移植患者における臨床データは限られているため設定した。
5.2 「拒絶反応及び移植片対宿主病の予防」における本剤と同一成分を含むプログラフの第Ⅲ相比較試験の追跡調査で、HLA適合同胞間移植患者の累積生存率は有意差はないものの対照薬に比べ劣った。また、米国でのHLA適合同胞間移植患者を対象にしたプログラフの第Ⅲ相比較試験では、2年累積生存率で対照薬に比べ有意に劣っていた。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅴ.1.効能又は効果
2)インタビューフォーム Ⅴ.2.効能又は効果に関連する注意

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グラセプターの用法及び用量を教えてください

グラセプターの用法及び用量は以下のとおりです1)
<腎移植の場合>
通常、初期にはタクロリムスとして0.15~0.20mg/kgを1日1回朝経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減する。
<肝移植の場合>
通常、術後初期にはタクロリムスとして0.10~0.15mg/kgを1日1回朝経口投与する。以後、症状に応じて適宜増減する。
<プログラフ経口製剤から切り換える場合(腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植、骨髄移植)>
通常、プログラフ経口製剤からの切り換え時には同一1日用量を1日1回朝経口投与する。

なお、本剤の経口投与時の吸収は一定しておらず、患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定し、トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節すること。特に移植直後あるいは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行うこと。なお、血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合、副作用が発現しやすくなるので注意すること。

用法及び用量に関連する注意2)

7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布するため、本剤の投与量を調節する際には全血中濃度を測定すること。
7.2 術後初期の患者に本剤を投与する場合は、プログラフ経口製剤と比較して血中濃度が低く推移することがあるので、術後数日間は連日血中濃度を測定し、投与量を調節すること。
7.3 プログラフ経口製剤と本剤の切り換えに際しては、血中濃度の推移を確認し、必要に応じて投与量を調節すること。なお、プログラフ経口製剤からの切り換えは状態が安定した患者に行うことが望ましい。
7.4 高い血中濃度が持続する場合に腎障害が認められているので、血中濃度(およそ投与24時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持すること。
7.5 他の免疫抑制剤との併用により、過度の免疫抑制の可能性がある。多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して調節すること。
<肝移植、腎移植>
7.6 市販後の調査において、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られているので、投与量設定の際に考慮すること。
<骨髄移植>
7.7 クレアチニン値が投与前の25%以上上昇した場合には、本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮すること。
7.8 血中濃度が低い場合に移植片対宿主病が認められているので、移植片対宿主病好発時期には血中濃度をできるだけ10~20ng/mLとすること。

(解説)
7.1 血液中のタクロリムスの多くは赤血球画分に分布し、薬物濃度を測定して用量を調節する際には全血中濃度を用いていることから、その旨を改めて記載した。
7.2 外国人新規腎移植試験及び外国人新規肝移植試験において、移植後投与第1日の本剤とプログラフカプセルの平均1日投与量はほぼ同じであったが、本剤群の血中薬物動態曲線下面積(AUC)と血中トラフ濃度(Cmin)の平均値はプログラフカプセル群に比べ腎移植患者でそれぞれ約32%と15%、肝移植患者ではいずれも約50%と54%低かった。しかし、本剤群のトラフ濃度は腎移植患者ではプログラフカプセル群と比べて移植直後から差は小さく、肝移植患者でもトラフ濃度をモニタリングしながら本剤の用量調節を行った結果、移植後第4日までにプログラフカプセル群のトラフ濃度と同程度の値が得られた。
このことを踏まえ術後初期の患者に本剤を投与する場合は、プログラフ経口製剤と比較して血中濃度が低く推移する場合があることを注意喚起するとともに、術後数日間は連日血中濃度を測定し、投与量を調節することとした。
7.3 日本人の腎移植患者において、同一の1日用量にてプログラフカプセルから本剤に切り換えたときのタクロリムスの血中薬物濃度曲線下面積(AUC)及び血中トラフ濃度(Cmin)は同等であった。外国人の腎移植患者、肝移植患者、心移植患者においても、同一の1日用量にてプログラフカプセルから本剤に切り換えたときのAUC及びCminは同等であった。また、プログラフ顆粒とプログラフカプセルの生物学的同等性は検証されていないが、顆粒のカプセルに対するCmax比及びAUC比の平均値はそれぞれ1.18及び1.08であった。以上より、プログラフ経口製剤と本剤の切り換えに際しては、血中濃度の推移を確認し、必要に応じて投与量を調節することとした。また、プログラフ経口製剤からの切り換えは状態が安定した患者に行うことが望ましい。
7.4 プログラフの臨床試験において、骨髄移植での腎障害発現例で、発現前に20ng/mLを超える血中濃度が多く認められた。血中濃度をできるだけ20ng/mL以下に維持することについては、骨髄移植だけではなく、他の領域においても有用な情報と考え、共通の注意事項として記載した。なお、本剤は徐放性製剤であり、1日1回投与であることから、およそ投与24時間後の血中濃度を参考に調節することとした。
7.5 本剤による治療中に、他の免疫抑制剤が併用される可能性があるため、併用時における過度の免疫抑制に対する注意を喚起した。また、多剤免疫抑制療法を実施する場合には、一般に本剤単独投与時に比べ、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合があるが、対象患者の状態や併用薬剤を考慮しながら調整する必要があることから、注意事項として記載した。
7.6 市販後の調査結果にて、新規肝移植、新規腎移植において、承認された用量に比べ低用量を投与した成績が得られたため、投与量設定の際に考慮することと記載した。
7.7 プログラフの臨床試験において、骨髄移植での腎障害発現例で、発現前に20ng/mLを超える血中濃度が多く認められた。そのため、骨髄移植では腎障害の悪化を防ぐため、クレアチニン値による投与量の減量あるいは休薬の目安を示した。
7.8 プログラフカプセルの血中濃度と有効性・安全性の関係を検討した臨床試験において、GradeⅡ以上の急性GVHD発現例はいずれも発現時の血中トラフ濃度が10ng/mL以下であり、一方、腎障害発現例は発現前に血中濃度が20ng/mLを超える症例が多く認められた。これらのことから、本剤においても、移植片対宿主病の好発時期の血中濃度は10~20ng/mLを目標とすることが適当であると考えられた。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅴ.3.(1)用法及び用量の解説
2)インタビューフォーム Ⅴ.4.用法及び用量に関連する注意

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グラセプターの警告の内容について教えてください

グラセプターの警告は以下のとおりです1)
1.警告
1.1 本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること。
1.2 本剤と同一成分を含むプログラフ経口製剤と本剤の切り換えに際しては、血中濃度を測定することにより製剤による血中濃度の変動がないことを確認すること。
<臓器移植>
1.3 本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。
(解説) 2)
1.1 「重大な副作用」の項にも記載しているとおり、本剤の投与により、腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等の重篤な副作用が発現することが知られている。これらは致死的な経過をたどることもあるため、安全性を考慮し緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師のもとで本剤をご使用いただくよう記載した。
1.2 本剤とプログラフ経口製剤の切り換えに際して、一部の患者において切り換え後のトラフ濃度に変動が認められることがあるため、血中濃度を測定し製剤の違いによる血中濃度の変動がないことを確認する旨を「警告」に記載し、医療関係者に注意を喚起した。
1.3 臓器移植後の免疫抑制下ではさまざまな感染症、拒絶反応、副作用などが発現することがあり、個々の患者の状態に応じて免疫抑制剤の用量調節が必要である。また、タクロリムスは個体間及び個体内での血中濃度のばらつきが大きいため、移植領域の専門医による血中トラフ濃度に応じた投与量の調節が必要となる。このため、移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで本剤をご使用いただくよう記載した。

引用:
1)電子化された添付文書
2)インタビューフォーム Ⅷ.1.警告内容とその理由

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グラセプターが禁忌の患者を教えてください

グラセプターの禁忌は以下のとおりです1)
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 シクロスポリン又はボセンタン投与中の患者
2.3 カリウム保持性利尿剤投与中の患者
2.4 生ワクチンを接種しないこと
(解説) 2)
2.1 一般に、ある薬剤の成分により過敏症を生じた患者に同一成分を含有する薬剤が再投与された場合、アレルギー症状を呈する可能性が高く、ショック等の重篤な副作用を生じるおそれがある。
2.2 タクロリムスは主に薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP3A5により代謝される。シクロスポリンも本剤と同様にCYP3A4で代謝されるため、併用によりシクロスポリンの代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。ボセンタンについては、動物実験にて本剤との併用によりボセンタンの血漿中濃度が著しく増加することが知られている。また、ボセンタンはCYP3A4で代謝されること及びCYP3A4の誘導作用を有することから、併用によりタクロリムスの血中濃度が何らかの影響を受ける可能性がある。
2.3 プログラフでは高カリウム血症の発現頻度が高いことが知られており、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、トリアムテレン)との併用により、本剤でも高カリウム血症発現の可能性が高まるおそれがある。
2.4 明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制療法を受けている者に生ワクチンを接種すると、発症するおそれがあるとの報告があるため、本剤投与中の患者では生ワクチンの接種を禁忌とした。

引用:
1)電子化された添付文書
2)インタビューフォーム Ⅷ.2.禁忌内容とその理由

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グラセプターの作用機序を教えてください

グラセプターの作用機序は以下のとおりです1)
タクロリムスの免疫抑制作用は、主としてT細胞による分化・増殖因子の産生を阻害することにより発揮されるが、この産生阻害はメッセンジャーRNAへの転写レベルで抑制されることに基づくと考えられている。タクロリムスは細胞内でタクロリムス結合蛋白(FKBP)と結合して作用を発揮すると考えられているが、この蛋白はシクロスポリン結合蛋白であるシクロフィリンとは全く異なることが明らかとなっている。この結合蛋白の相違がタクロリムスとシクロスポリンとの作用の相違及び強度の相違として現れていると思われる。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅵ.2.(1)作用部位・作用機序

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特定の背景を有する患者

合併症・既往歴等のある患者へのグラセプターの投与について教えてください。

合併症・既往歴等のある患者へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 感染症のある患者
感染症が悪化する可能性がある。

(解説)
本剤等の免疫抑制剤の投与を受けた患者は細菌又はウイルス等に感染しやすく、肺炎あるいは敗血症等の重篤な感染症を発現することがある。また、既に感染症に罹患している場合はその症状を悪化させる可能性がある。

9.1.2 肝炎ウイルスキャリアの患者
肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の発現に注意すること。免疫抑制剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の悪化がみられることがある。

(解説)
B型又はC型肝炎ウイルスキャリア患者において、本剤を含む免疫抑制剤の投与後に「B型肝炎ウイルスの再活性化及びC型肝炎の悪化」が報告されたことから、注意喚起のために記載した。

9.1.3 C型肝炎直接型抗ウイルス薬が投与される患者
C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、本剤の増量が必要となった症例が報告されており、C型肝炎直接型抗ウイルス薬による抗ウイルス治療に伴い、使用中の本剤の用量調節が必要になる可能性がある。本剤を使用している患者にC型肝炎直接型抗ウイルス薬を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、本剤血中濃度のモニタリングを頻回に行うなど患者の状態を十分に観察すること。

C型肝炎直接型抗ウイルス薬(DAA)の「重要な基本的注意」の項に本剤併用時の注意が記載されていること及び本剤の市販後においてもDAAによる治療中に本剤の血中濃度が変動した症例の報告があることから、本剤においても「特定の背景を有する患者に関する注意」(合併症・既往歴等のある患者)の項に追記し、注意喚起することとした。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(1)合併症・既往歴等のある患者

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腎機能障害患者へのグラセプターの投与について教えてください

腎機能障害患者へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.2 腎機能障害患者
腎障害が悪化する可能性がある。副作用の発現を防ぐため、定期的に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。

(解説)
腎障害は高頻度に認められる副作用であり、使用理由あるいは原疾患に関わらず腎障害患者に本剤を投与して血中濃度が高くなった場合は腎障害が悪化する可能性がある。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(2)腎機能障害患者

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肝機能障害患者へのグラセプターの投与について教えてください

肝機能障害患者へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.3 肝機能障害患者
薬物代謝能が低下し、本剤血中濃度が上昇する可能性がある。副作用の発現を防ぐため、定期的に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。

(解説)
タクロリムスは主に薬物代謝酵素CYP3A4及びCYP3A5にて代謝される。肝障害を有する患者では薬物代謝能が低下しているため、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現する可能性がある。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(3)肝機能障害患者

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生殖能を有する者へのグラセプターの投与について教えてください

生殖能を有する者へのグラセプターの投与における注意点は設定されておりません1)

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(4)生殖能を有する者

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妊婦へのグラセプターの投与について教えてください

妊婦へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で催奇形作用、胎児毒性が報告されている。ヒトで胎盤を通過することが報告されている。妊娠中に本剤を投与された女性において、早産及び児への影響(低出生体重、先天奇形、高カリウム血症、腎機能障害)の報告がある。

(解説)
本剤の妊婦等への使用については、ウサギを用いた生殖発生毒性試験において催奇形性及び胎児毒性が確認されたため、1993年4月プログラフカプセル承認時より、「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人」への投与は「禁忌」としてきた。
2018年5月、妊婦等における最新の知見を電子添文に反映することを目的として、厚生労働省の事業として設置された「妊娠と薬情報センター情報提供ワーキンググループ委員会」は、本剤の電子添文における「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人」への投与について、「禁忌」の項から削除し、「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する」旨の注意喚起に改訂することが適切であると判断した。これを受け、当局が電子添文改訂案について検討した。
本件について、平成30年度第3回薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 安全対策調査会にて検討された結果、上記提案が了承され、今回の改訂に関する通知が発出された。
<参考>
国内外で本剤と同一成分を含むプログラフを投与された母親150例(177妊娠)のうち、妊娠期間が判明している123例中66例(53.7%)が37週以下の早産(平均妊娠期間は約35週)で、先天性異常は127例中5例(3.9%)で認められたが、共通の特徴は認められていない。また全体の48%が帝王切開による出産であり、体重が明らかな新生児119例の平均体重は2,599gで、胎児発育には影響を与えないものと考えられる。
また自然流産は150例(177妊娠)中26例(14.6%)であったが、プログラフ投与患者ではより妊娠経過を追跡したと思われるため、一般集団に比べて高頻度とはいえないと考察している。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(5)妊婦

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授乳婦へのグラセプターの投与について教えてください

授乳婦へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.6 授乳婦
本剤投与中は授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行することが報告されている。

(解説)
外国人肝移植患者で本剤と同一成分を含むプログラフを投与された妊婦の分娩3日後までの平均乳汁中濃度は0.79ng/mL(6例)であり、母体の平均血漿中濃度1.46ng/mL(15例)の約半分の移行が認められたとの報告がある。このため、安全性に配慮し、本剤使用中の授乳は避けることとした。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(6)授乳婦

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小児等へのグラセプターの投与について教えてください

小児等へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.7 小児等
特に2歳未満の乳幼児例において、リンパ腫等の悪性腫瘍の発現の可能性が高い。腎移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植及び骨髄移植での小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

(解説)
本剤と同一成分を含むプログラフとの因果関係が否定できないEpstein–Barrウイルスに関連したリンパ増殖性疾患あるいはリンパ腫が報告されている。特に、同ウイルス抗体の保有率が少ない2歳未満の乳幼児例の過免疫抑制時において発現の可能性が高くなると考えられる。低出生体重児、新生児、乳児、幼児及び小児に対する腎移植及び骨髄移植では、市販後調査で使用例が報告されたが、臨床試験は実施していない。心移植、肺移植、膵移植及び小腸移植での臨床試験は実施していない。なお肝移植については、海外で行われた切り換え試験において、使用経験がある。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(7)小児等

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高齢者へのグラセプターの投与について教えてください

高齢者へのグラセプターの投与における注意点は以下のとおりです1)

9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。

(解説)
近年、高齢者の移植も実施されるようになったことを踏まえ、記載した。高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.6.(8)高齢者

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安全性

グラセプターの副作用について教えてください

グラセプターの副作用の情報はこちらをご参照ください。
なお、注意を要する副作用とその対策については、副作用ナビゲーションもご参照ください。

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グラセプターの薬物動態に対する食事の影響について教えてください

グラセプターの薬物動態に対する食事の影響については以下のとおりです1)
1) 食事の影響
外国人健康成人男性21例に本剤5mgを空腹時又は高脂肪食摂取後に、又はプログラフカプセル5mgを空腹時に、6順序群3条件3期クロスオーバー法により単回経口投与し、食事の影響を検討した。
高脂肪食摂取後投与では空腹時投与に比べ、吸収速度、バイオアベイラビリティは低下した。高脂肪食摂取後のAUC0-∞は空腹時の76.0%、Cmaxは77.2%と低下した。また、空腹時投与のTmaxは2時間であったが、高脂肪食摂取後投与では3.5時間と遅延し、食事による吸収低下が示唆された。
影響の程度をプログラフカプセルでの検討結果と比べると、空腹時投与に対する高脂肪食摂取後投与のCmaxの低下は本剤の方がプログラフカプセルより程度が小さかったのに対し、AUC0-∞の低下は両製剤間でほぼ同程度であると考えられた(外国人データ)。

2) 食事タイミングの影響
外国人健康成人男性24例に本剤5mgを空腹時、食前1時間、食直後、食後1.5時間に、4順序群4期クロスオーバー法により単回経口投与し、食事タイミングの影響を検討した。
食直後のAUC0-∞、Cmaxの幾何平均比は空腹時の73.4%、72.2%、食後1.5時間のAUC0-∞、Cmaxの幾何平均比は空腹時の64.6%、77.1%に低下した。また、食直後及び食後1.5時間のTmaxも空腹時に比べ遅延し、本剤の吸収は食事のタイミングにより影響を受けることが示された。
影響の程度をプログラフカプセルでの検討結果と比べると、摂食によるAUC0-∞低下の程度は両製剤間でほぼ同程度であったが、Cmax低下の程度はプログラフカプセルの方が本剤より大きかった(外国人データ)。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅶ.1.(4)食事・併用薬の影響

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グラセプターの過量投与について教えてください

グラセプターの過量投与については以下のとおりです1)

13.過量投与
13.1 症状
本剤と同一成分を含むプログラフでは、BUN上昇、クレアチニン上昇、悪心、手振戦、肝酵素上昇等が報告されている。
13.2 処置
特異的な解毒薬はない。透析によって除去されない。

(解説)
本剤と同一成分を含むプログラフの過量投与によるBUN、血清クレアチニン上昇、悪心、手振戦及び肝酵素上昇等が報告されていることから記載した。
これらの症例の過量投与時の処置として、タクロリムスの一時投与中止、胃洗浄、活性炭投与及び痙攣予防や代謝酵素誘導による代謝促進を目的としたフェニトイン投与があげられる。また、胃洗浄ならびに活性炭の効果を最大にするにはタクロリムス過量投与後1時間以内の処置が望ましく、血液透析は本剤が脂溶性で比較的分子が大きく、さらに広範囲の組織に分布することから有用ではないとの報告がある。
<参考>
プログラフの過量投与12例の報告。12例中11例は単回投与、他の1例は2日間にわたり3度の投与による過量投与例である。過量投与の最高量は所定量の30倍であった。
12例中7例にBUN上昇及び血清クレアチニンの軽度上昇、悪心、手振戦及び肝機能異常がみられた。また、プログラフによる維持療法中の1例が腎不全、ヒストプラズマ症及び敗血症を発症したが、プログラフとの因果関係は不明であった。
これらの症状がみられた上記8例全例が投与中止あるいは所定量による投与再開にて症状が消失した。また、3度の投与で過量投与となった症例のタクロリムスの血中濃度は19ng/mL、単回投与例のタクロリムスの血中濃度は51.6~197ng/mLであった。
過量投与の処置として、(1)胃洗浄、(2)活性炭経口投与、(3)発作予防とチトクロームP450によるタクロリムスの代謝亢進を目的としたフェニトイン投与、(4)米国添付文書に記載の注意事項に従った十分な観察を行った。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.10.過量投与

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グラセプターとの併用に注意が必要な薬剤を教えてください

相互作用の情報はこちらをご参照ください。

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製剤関連

グラセプターの適用上の注意について教えてください

グラセプターの適用上の注意点は以下のとおりです1)

14.適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

(解説)
日薬連発第240号(平成8年3月27日付)及び第304号(平成8年4月18日付)「PTP誤飲対策について」に従い設定した。

引用:
1)インタビューフォーム Ⅷ.11.適用上の注意

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