間質性肺疾患

間質性肺疾患

Ⅱ.重大な副作用:間質性肺疾患

  1. 概要
  2. 注意事項
  3. 対処法
  4. 発現状況

Key point

  • イクスタンジの電子化された添付文書の重大な副作用「間質性肺疾患」は、国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験及び国際共同第Ⅲ相試験*において、 0.1%に認められています1)
  • 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者では、間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがあるので、慎重に投与してください。
  • 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(息切れ、呼吸困難、
  • 咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者さんの状態を十分に観察してください。
  • 患者さんに間質性肺疾患の副作用について説明するとともに、初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明してください。

*国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(去勢抵抗性前立腺癌患者47例)の更新データ
 海外第Ⅲ相試験(ドセタキセル治療歴を有する去勢抵抗性前立腺癌患者850例)の更新データ
 海外第Ⅲ相試験(化学療法歴のない非転移性去勢抵抗性前立腺癌患者930例)
 国際共同第Ⅲ相試験(化学療法歴のない去勢抵抗性前立腺癌患者871例)
 国際共同第Ⅲ相試験(遠隔転移を有する前立腺癌患者572例)

電子化された添付文書記載内容(抜粋)

注意喚起の設定根拠

重大な副作用

市販後において「間質性肺疾患」の症例が集積されたことから、「重要な基本的注意」、「特定の背景を有する患者に関する注意」及び「重大な副作用」の項に追記して注意喚起することとしました。また、間質性肺疾患の早期発見、早期治療のために、患者の状態を十分に観察し患者へ説明する旨を「重要な基本的注意」の項に追記しました。

<出典>

臨床症状

患者さんやご家族が初期に認識できる症状として次のような症状があらわれることがあります。

  • から咳(痰のない咳)がみられます。
  • 息切れ(呼吸困難)がみられます。
    (階段を登ったり、少しはやく歩いたりすると息が苦しくなる)
  • 発熱することがあります。

患者指導

間質性肺疾患があらわれる可能性があることをお伝えし、症状が認められたらただちに主治医、看護師または薬剤師に相談するようご指導ください。

イクスタンジ錠の治療を始める方へ」15‐16ページ

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注意が必要な患者

間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者では、間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがあるので、慎重に投与してください。

<出典>

  1. 日本呼吸器学会 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版作成委員会編:薬剤性肺障害の診断・治療の手引き(第2版). メディカルレビュー社, 2018

対処法1)

本剤の投与にあたっては、間質性肺疾患の初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)を確認し、 SpO2、胸部聴診、胸部X線検査等の実施等、患者の状態を十分に観察してください。
本剤の服用後、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて胸部CT、血清マーカー(KL-6、SP-Dなど)等の検査を実施するとともに、呼吸器専門医への相談、鑑別診断のための検査等を実施ください。
薬剤性間質性肺疾患が疑われる場合には適切な処置を行ってください。
※参考:重篤副作用疾患別対応マニュアル 間質性肺炎 平成18年11月(令和元年9月改定)

<出典>

  1. 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 間質性肺炎(肺臓炎、胞隔炎、肺線維症), 2019

発現頻度

電子化された添付文書

重大な副作用「間質性肺疾患」は、国内第Ⅰ/Ⅱ相試験、海外第Ⅲ相試験及び国際共同第Ⅲ相試験*において、 0.1%に認められています1)
  * 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(去勢抵抗性前立腺癌患者47例)の更新データ
    海外第Ⅲ相試験(ドセタキセル治療歴を有する去勢抵抗性前立腺癌患者850例)の更新データ
    海外第Ⅲ相試験(化学療法歴のない非転移性去勢抵抗性前立腺癌患者930例)
    国際共同第Ⅲ相試験(化学療法歴のない去勢抵抗性前立腺癌患者871例)
    国際共同第Ⅲ相試験(遠隔転移を有する前立腺癌患者572例)

第Ⅲ相臨床試験(海外データ、日本人を含む)

第Ⅲ相臨床試験2-11)における間質性肺疾患の発現頻度(有害事象)

国際共同第Ⅲ相試験(ENZAMET試験)は、対照薬が国内未承認又は承認外を含む効能又は効果、用法及び用量で行われていますが、承認時に評価された資料であるため掲載します。

発現患者一覧(発現時期・転帰 他)12)

紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、すべての症例が同様な結果を示すわけではありません。

症例経過13)

※日本におけるイクスタンジの用法及び用量は「通常、成人にはエンザルタミドとして160mgを1日1回経口投与する」である。

<出典>

  1. イクスタンジ電子化された添付文書
  2. 承認時評価資料(前立腺癌患者・国際共同第Ⅲ相試験)(DIR190274, 230034)
  3. Armstrong AJ et al.: J Clin Oncol 2019; 37(32): 2974-2986
    (本試験はアステラス製薬の支援で行われた。著者には同社の社員が含まれる。)
  4. 承認時評価資料(前立腺癌患者・海外第Ⅲ相試験)(DIR190275, 230035)
  5. Davis ID et al.: N Engl J Med 2019; 381(2): 121-131
    (本試験はアステラス製薬の支援で行われた。)
  6. 社内報告書(前立腺癌患者・海外第Ⅲ相試験)(DIR180517, 230036)
  7. Hussain M et al.: N Engl J Med 2018; 378(26): 2465-2474
    (本試験はアステラス製薬の支援で行われた。著者には同社の社員が含まれる。)
  8. 添付文書改訂時調査結果報告書(前立腺癌患者・国際共同第Ⅲ相試験:試験結果の概略等に関するまとめ)(DIR140152)
  9. Beer TM et al.: N Engl J Med 2014; 371(5): 424-433
    (本試験はアステラス製薬の支援で行われた。著者には同社の社員が含まれる。)
  10. 承認時評価資料(前立腺癌患者・海外第Ⅲ相二重盲検試験)(DIR140031, 140073, 230037)
  11. Scher HI et al.: N Engl J Med 2012; 367(13): 1187-1197
    (本試験はアステラス製薬の支援で行われた。)
  12. 社内報告書:イクスタンジの間質性肺疾患の発現について(RMP資材)(DIR230040)
  13. イクスタンジ錠40mg・ 80mg、カプセル40mg 使用上の注意改訂のお知らせ(2019年11月)

製品のご使用にあたっては、最新の電子化された添付文書をご参照ください。

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