- ゾスパタの電子化された添付文書において、腎障害は「重大な副作用」として記載されています。
- ゾスパタの投与により急性腎障害等の腎障害があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
国際共同第Ⅲ相試験[CL-0301]において、腎障害の有害事象の発現割合は21.5%(53/246例)であり、3.3%(8/246例)はグレード3以上、6.9%(17/246例)は重篤な有害事象として報告されています。
以上のように、臨床試験において本剤と腎障害との関連性が認められたことから、疾患の重篤性及び治療介入の必要性があることを考慮して、設定しました。
「重大な副作用」を防止する上で、ゾスパタの投与前及び投与中の定期的な検査や適切な管理は、重要な注意事項と考え設定しました。
不明
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
重篤2件に対して、休薬の処置がとられました。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
当該関連副作用33例に対する本剤の処置は継続が17例、減量が7例、休薬が6例、中止が2例、有害事象発現前に終了が1例でした。急性腎障害3例のうち2例は減量、1例は中止の処置がとられました。本剤の休薬に至った副作用は血中クレアチニン増加及び腎機能障害が各3例でした。また、投与中止に至った副作用は腎機能障害及び急性腎障害の各1例でした。
電子添文に記載された副作用発現頻度は以下の通りです。
11.1 重大な副作用
11.1.7 腎障害
急性腎障害(1.2%)等の腎障害があらわれることがある。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
「腎障害」に関連する副作用の発現割合は8.92%(33/370例)であり、このうち、重篤な副作用の発現割合は1.62%(6/370例)、グレード3以上が2.16%(8/370例)でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
腎障害関連副作用の発現時期(全13件のうち発現時期不明であった9件を除く4件)は、投与8-14日(2週)1件、29-35日(5週)1件(重篤)、36-42日(6週)1件、99日(15週)以降1件でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
腎障害に関連する副作用の発現までの日数は、26.0(2~151)日[中央値(最小値~最大値)]でした。急性腎障害の副作用の発現までの日数は、14.0(14~122)日でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
回復が5件、軽快が1件(重篤)、不明が3件、未回復が3件(重篤1件)、未記載が1件でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
回復が13例、軽快が6例及び未回復が13例であり、回復/軽快までの日数は26.0(3~373)日[中央値(最小値~最大値)]でした。急性腎障害の3例では、回復、軽快及び未回復が各1例で、回復/軽快までの日数は13.5(11~16)日でした。
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