- ゾスパタの電子化された添付文書において、肝機能障害は「重大な副作用」として記載されています。
- ゾスパタ投与の患者で肝機能障害があらわれることがあるので、投与の際は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察してください。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
国際共同第Ⅲ相試験[CL-0301]において、肝機能障害の有害事象の発現割合は52.4%(129/246例)であり、23.6%(58/246例)はグレード3以上、6.1%(15/246例)は重篤な有害事象として報告されています。また、肝機能障害の有害事象として、ALT(GPT)増加(41.9%、103/246例)、AST(GOT)増加(40.2%、99/246例)、血中ビリルビン増加(8.5%、21/246例)、γ-GTP増加(4.1%、10/246例)等が報告されています。
以上のように、臨床試験において本剤と肝機能障害との関連性が認められたことから、疾患の重篤性及び治療介入の必要性があることを考慮して、設定しました。
「重大な副作用」を防止する上で、ゾスパタの投与前及び投与中の定期的な検査や適切な管理は、重要な注意事項と考え設定しました。
不明
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
重篤副作用7件において、本剤に対し取られた処置の内訳は、休薬6件、中止1件でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
当該関連副作用104例に対する本剤の処置は、継続65例、減量13例、休薬17例、中止7例及び有害事象発現前に終了が2例でした。
電子添文に記載された副作用発現頻度は以下の通りです。
11.1 重大な副作用
11.1.6 肝機能障害
ALT上昇(29.7%)、AST上昇(28.0%)、ビリルビン上昇(3.7%)、γ-GTP上昇(0.8%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
「肝機能障害」に関連する副作用の発現割合は28.11%(104/370例)であり、このうち、重篤な副作用の発現割合は5.68%(21/370例)、グレード3以上が8.11%(30/370例)でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
肝機能障害関連副作用の発現時期(全41件のうち発現時期不明であった23件を除く18件)は、投与1-7日(1週)4件、8-14日(2週)2件(重篤1件)、15-21日(3週)3件(重篤2件)、22-28日(4週)5件(重篤3件)、71-77日(11週)1件(重篤)、99日(15週以降)3件でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
肝機能障害関連事象の発現までの日数は中央値で14.5(1~178)日でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得~2019年6月2日)1)
肝機能障害関連副作用(全41件)の転帰は、回復11件(重篤4件)、軽快8件(重篤1件)、未回復8件(重篤1件)、不明8件、未記載6件(重篤1件)でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
肝機能障害関連副作用(全104例)の転帰は、回復46例、軽快29例及び未回復26例であり、回復/軽快までの日数は中央値で27.0(3~492)日でした。
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