- ゾスパタの電子化された添付文書において、心膜炎・心不全・心嚢液貯留は「重大な副作用」として記載されています。
- ゾスパタの投与により心膜炎・心不全・心嚢液貯留等があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
国際共同第Ⅲ相試験[CL-0301]において、心不全の有害事象の発現割合は7.7%(19/246例)であり、4.1%(10/246例)はグレード3以上、2.0%(5/246例)は重篤な有害事象として報告されています。心膜炎の有害事象の発現割合は2.0%(5/246例)であり、1.2%(3/246例)は重篤な有害事象として報告されています。また、心嚢液貯留の有害事象の発現割合は4.5%(11/246例)であり、1.2%(3/246例)はグレード3以上、1.2%(3/246例)は重篤な有害事象として報告されています。
以上のように、臨床試験において本剤と心不全、心膜炎及び心嚢液貯留との関連性が認められたことから、疾患の重篤性及び治療介入の必要性があることを考慮して、設定しました。
不明
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])1)
一般使用成績調査における心不全に関連する副作用10例に対する本剤の処置は、継続及び休薬各3例、有害事象発現前に終了が4例であり、投与中止に至った症例はありませんでした。
一般使用成績調査における心嚢液貯留に関連する副作用3例に対する本剤の処置は、継続、休薬及び有害事象発現前に終了が各1例であり、投与中止に至った症例はありませんでした。
電子添文に記載された副作用発現頻度は以下の通りです。
11.1 重大な副作用
11.1.5 心膜炎(1.2%)、心不全(0.8%)、心嚢液貯留(1.2%)
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
「心不全、心膜炎、心嚢液貯留」に関連する副作用の発現割合は「心不全」で2.70%(10/370例)、「心嚢液貯留」で0.81%(3/370例)であり、「心膜炎」は認められませんでした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
心不全関連副作用の発現までの日数(中央値[最小値~最大値])は、32.5(12~159)日でした。
心嚢液貯留関連副作用の発現までの日数(中央値[最小値~最大値])は、82.0(9~100)日でした。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])1)
一般使用成績調査心不全に関連する副作用の転帰は、回復3例、軽快5例、死亡2例であり、回復/軽快までの日数は21.0(11~58)日でした。
一般使用成績調査心嚢液貯留に関連する副作用の転帰は、回復1例、未回復2例であり、回復までの日数は326.0日でした。
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