- ゾスパタの電子化された添付文書において、出血は「重大な副作用」として記載されています。
- ゾスパタの投与により、脳出血、硬膜下血腫等の出血があらわれることがあります。投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合は投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
国際共同第Ⅲ相試験[CL-0301]において、出血の有害事象の発現割合は53.7%(132/246例)であり、11.0%(27/246例)はグレード3以上、8.5%(21/246例)は重篤な有害事象として報告されています。また、出血の有害事象として、脳出血(1.2%、3/246例)、硬膜下血腫(0.8%、2/246例)等が報告されています。
以上のように、臨床試験において本剤と出血との関連性が認められたことから、疾患の重篤性及び治療介入の必要性があることを考慮して、設定しました。
「重大な副作用」を防止する上で、ゾスパタの投与前及び投与中の定期的な検査や適切な管理は、重要な注意事項と考え設定しました。
不明
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得2018年9月21日~2019年6月2日)1)
副作用17件のうち、重篤な副作用11件の本剤の処置は以下のとおりでした。
用量変更なしで継続4件、休薬1件、中止2件、非該当3件、不明1件
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
副作用49例に対する本剤の処置は、継続27例、減量4例、休薬8例、中止7例、有害事象発現前に終了3例でした。
休薬に至った副作用は、胃腸出血4例、播種性血管内凝固、出血性腸炎、上部消化管出血及び筋肉内血腫が各1例で、投与中止に至った副作用は、脳出血及び胃腸出血が各2例、播種性血管内凝固、肺胞出血及び硬膜下血腫が各1例でした。
電子添文に記載された副作用発現頻度は以下の通りです。
11.1 重大な副作用
11.1.3 出血
脳出血(0.4%)、硬膜下血腫(0.4%)等の出血があらわれることがある。
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
「出血」に関連する副作用の発現割合は13.24%(49/370例)であり、このうち、重篤な副作用の発現割合は7.03%(26/370例)、グレード3以上が7.57%(28/370例)でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得2018年9月21日~2019年6月2日)1)
出血関連副作用17件のうち、発現時期が不明であった8件を除いた9件の発現時期は、以下のとおりです。
投与1週目1件(重篤)、2週目1件(重篤)、3週目2件(重篤及び非重篤各1件)、4週目1件(重篤)、7週目1件(重篤)、9週目1件(重篤)、12週目2件(重篤及び非重篤各1件)
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
出血関連副作用49例の発現までの日数(中央値[最小値~最大値])は、42.0(1~151)日でした。
市販直後調査(集計期間:製造販売承認取得2018年9月21日~2019年6月2日)1)
回復5件(重篤2件、非重篤3件)、軽快2件(重篤及び非重篤各1件)、未回復2件(重篤及び非重篤各1件)、死亡3件(重篤3件)、不明3件(重篤2件、非重篤1件)、未記載2件(重篤2件)
一般使用成績調査(全例調査 [集計対象期間:2018年12月3日~2022年1月31日])2)
回復22例、軽快11例、未回復10例、死亡6例
回復/軽快までの日数(中央値[最小値~最大値])は16.0(2~157)日でした。
死亡6例の内訳は、脳出血及び胃腸出血が各2例、肺胞出血及び出血が各1例でした。
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