• お知らせ

    アステラスメディカルネットでは、利便性向上、利用履歴の収集・集計のため
    Cookieを利用してアクセスデータを取得しています。詳しくは利用規約をご覧ください。オプトアウトもこちらから可能です。

メディカルアフェアーズ情報

情報提供に関する留意事項

こちらのエリアでは、メディカルアフェアーズ部門が医学的・科学的な専門性に基づき、弊社製品および関連する疾患情報などを提供しています。

こちらに掲載しているコンテンツは、弊社の市販製品の安全で効果的な使用、及び開発中のアステラスの医薬品又は製品の治療対象疾患に関する理解のために情報を提供するものであり、アステラス製品の処方の創出や需要拡大等を目的に弊社製品並びに当社製品の効能・効果を宣伝、広告するものではありません。
また、こちらのエリアでは弊社製品の臨床試験や研究結果の提供にあたり自社以外の製品について本邦では未承認の医薬品や効能・効果、用法・用量の情報が含まれていることがあります。

医療行為におけるご判断は、医療従事者の裁量と責任のもとに行っていただきますようお願いいたします。
製品のご使用にあたっては、その製品の最新の添付文書をご確認ください。

上記の本エリアの目的および留意事項をお読みいただき内容に同意いただきましたら、以下の「同意する」をクリックして本エリアにお進みください。

エキスパート解説コンテンツ

高齢ALL患者における治療課題

近年ALLの領域では、複数の薬剤や治療法の登場により治療選択肢が広がっています。しかし、65歳以上のALL患者への標準治療はまだ開発段階です。
今回は、高齢ALL患者における治療課題を、Ph陽性・陰性についてそれぞれ解説します。

監修医:札幌北楡病院 血液内科 部長 杉田 純一 先生
監修者の所属・役職は2024年2月時点の情報です

(2024年7月)

Ph陽性ALLにおける課題

ALLの発症にはさまざまな遺伝子変異が関わっていますが、年齢によって変異する遺伝子の頻度が異なることが報告されており、Ph陽性など悪性度の高いハイリスク染色体異常においては小児・若年層より成人の頻度が高いことがわかっています1)

ALL患者を対象にPh陽性(BCR-ABL陽性)頻度を調査した研究では、65~74歳の高齢者のPh陽性が44.7%であったのに対し、15~24歳では12.7%、25~34歳では30.6%、35~44歳では43.7%でした2)。高齢のALL患者の約半数はPh陽性であると考えられます。

造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版では、高齢者のPh陽性ALLに対する初期治療として、TKI+ステロイド療法が推奨されています3)。また、可能であればTKIに加えて減弱化学療法で地固め療法、維持療法を行うことが推奨されます3)

Ph陰性ALLにおける課題

高齢ALL患者の治療課題においては、Ph陽性だけではなく、Ph陰性についても考えていく必要があります。65~74歳の高齢者においては若年者と比較してPh陽性ALLの割合が増加するものの、Ph陰性は55.2%を占めていました2)

造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版では、高齢者のPh陰性ALLに対する標準的な治療法は開発段階であるとされています3)。65歳以上の高齢者は、若年者に比べ複数の既往歴および合併症を有している割合が高く、化学療法に必要な臓器機能が保たれていない場合も少なくありません3)。高齢者に対する全身的化学療法は有害事象や治療関連死の比率が高くなるため、合併症、PS、日常生活動作、手段的日常動作など全身状態を評価し、治療強度を決めることが大切です3)

再発ALLにおける治療

前述のとおり、高齢ALL治療においては全身状態を鑑みて慎重な薬剤選択が求められます。これは、初発でも再発でも同様であると考えています。

ALL再発例に対する再寛解導入療法としては、同ガイドラインのCQ9で以下のように記載されています。Ph陽性ALLではカテゴリー2Aとして、「イマチニブ使用後であればダサチニブあるいはポナチニブへ、ダサチニブ使用後であればポナチニブへの変更が妥当である。」と推奨されています。また、B-ALLについては、カテゴリー1として「B-ALL再発例では、CD19が陽性であればブリナツモマブが、CD22が陽性であればイノツズマブ オゾガマイシンの使用が推奨される。」と記載されており、これらのさまざまな抗体製剤が推奨されています。

高齢ALL患者に対する治療法はいまだに開発段階ですが、さまざまな抗体製剤の登場により、ALL治療は新たな時代に進みつつあります。抗体製剤は、高齢ALL患者に対しても治療選択肢のひとつとなる可能性があると考えられます。

1) Nat Genet. 2019 Feb;51(2):296-307.
2) Blood. 2008 Aug 1;112(3):918-9
3) 日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版. 東京: 金原出版; 2023


関連する製品情報

アステラス製薬株式会社の医療関係者向け情報サイトに​アクセスいただき、ありがとうございます。​

本サイト(Astellas Medical Net)は、日本国内の医療提供施設にご勤務されている医療従事者を
対象としています。該当されない方はご登録・ご利用いただけませんので、予めご了承ください。

ご利用にはアステラスメディカルネット利用規約への同意が必要です。
ご同意頂ける場合は以下の該当ボタンをクリックしてお進み下さい。

本サイトでは、利便性向上、利用履歴の収集・集計のためCookieを利用してアクセスデータを取得しています。
詳しくは利用規約をご覧ください。オプトアウトもこちらから可能です。

アステラスの企業サイトをご利用の方はこちらからご覧ください。 

アステラスメディカルネット会員の方

medパス会員の方

medパスのパスワード再発行をご希望の場合も上記よりアクセスください。

会員登録されていない方

医療従事者の方は、会員限定コンテンツを除いたアステラスメディカルネットサイトの一部をご覧いただけます。
会員登録すると、製品に関する詳細な情報や領域ごとの最新情報など、会員限定のコンテンツが閲覧できます。

会員向けコンテンツをご利用の方

会員になると以下のコンテンツ、サイト機能をご利用いただけます。 

会員限定コンテンツの閲覧

ニュースや読み物、動画やWEBセミナーなど、
日々役立つ豊富な情報が閲覧可能になります。

情報収集サポート機能の利用

ブックマークやWEBセミナー予約など、手軽に、
効率的に情報を収集・共有いただける機能を
ご利用いただけます。