常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者における病態の進行

常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者における病態の進行

Ⅳ. RMPにおける重要な潜在的リスク:常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者における病態の進行

  1. 概要
  2. 発現状況

Key point

  • エベレンゾの電子化された添付文書には、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者又は多発性嚢胞腎(PKD)患者への投与に関する注意書きはありません。
    一方、以下の状況より、ロキサデュスタットをPKD患者に投与する際は、PKDの経過観察を行うなど注意して投与してください。
 

・ADPKDのモデルマウスにおいて、HIF-PH阻害薬がADPKDの病態を進行させる可能性を示唆する報告があります1)
・エベレンゾの国内開発臨床試験ではPKD患者への使用経験は限られており、エベレンゾ投与によりADPKDの病態が進行するリスクが排除できません2)
・日本腎臓学会の「HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation」では、「多発性嚢胞腎患者にHIF-PH阻害薬を投与する場合は、投与中は少なくとも年に1回は画像検査による経過観察を行うことを推奨する」と記されています3)

<出典>

  1. Kraus A, et al. Kidney international. 2018;94(5):887-899. (EVZ-0494)
  2. エベレンゾ錠(20㎎・50㎎・100㎎)に係る医薬品リスク管理計画書
  3. 日本腎臓病学会. HIF-PH 阻害薬適正使用に関するrecommendation. 日腎会誌. 2020;62(7):711-716. (R-09004) 

発現頻度

電子化された添付文書

ADPKD患者における病態の進行に関して、電子添文には記載はありません。

保存期の製造販売承認申請時における状況

保存期CKDに伴う腎性貧血患者を対象とした国内第2相及び第3相試験の併合データにおける結果は以下のとおりでした1)

  • CKDの原疾患がPKD注)であった患者は、エベレンゾ群で380例中18例であり、エベレンゾ投与によりPKDが進行したことが示唆される器官別大分類(SOC)「腎および尿路障害」の有害事象を発現した患者の割合は、11.1%(2/18例)でした。発現した有害事象は、腎機能障害、慢性腎臓病でした。
  • CKDの原疾患がPKD注)であった患者の、投与24週最終時(24週終了時又は24週以前の中止時)におけるベースラインからのeGFRの変化量の平均値(SD)は、エベレンゾ群で-0.9(1.7) mL/min/1.73 m2でした。

注)国内開発臨床試験では、原疾患のPKDがADPKDであるか否かについては情報を収集していません。

<出典>

  1. エベレンゾ錠 適正使用ガイド

製品のご使用にあたっては、最新の電子化された添付文書をご参照ください。

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