- エベレンゾの電子化された添付文書には、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者又は多発性嚢胞腎(PKD)患者への投与に関する注意書きはありません。
一方、以下の状況より、ロキサデュスタットをPKD患者に投与する際は、PKDの経過観察を行うなど注意して投与してください。
・ADPKDのモデルマウスにおいて、HIF-PH阻害薬がADPKDの病態を進行させる可能性を示唆する報告があります1)。
・エベレンゾの国内開発臨床試験ではPKD患者への使用経験は限られており、エベレンゾ投与によりADPKDの病態が進行するリスクが排除できません2)。
・日本腎臓学会の「HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation」では、「多発性嚢胞腎患者にHIF-PH阻害薬を投与する場合は、投与中は少なくとも年に1回は画像検査による経過観察を行うことを推奨する」と記されています3)。