- エベレンゾの血管新生亢進作用により、網膜出血を増悪させる可能性があります。
- 未治療の増殖糖尿病網膜症等を合併する患者は、エベレンゾの国内開発臨床試験の組み入れから除外されていたことから1-8)、これらの患者における安全性は検討されていません。
- 増殖糖尿病網膜症、黄斑浮腫、滲出性加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症等を合併する患者にエベレンゾを投与する場合は、観察を十分に行うとともに、特に注意して投与してください。
エベレンゾの血管新生亢進作用により、網膜出血があらわれる可能性があるため設定しました9)。
低酸素誘導因子(HIF)はエリスロポエチンだけでなく、血管新生にかかわる遺伝子(VEGF遺伝子)などの発現も制御しているため、HIF経路活性化によって血管新生が亢進し、網膜血管が増殖する可能性があります10)。
増殖糖尿病網膜症、黄斑浮腫、滲出性加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症等を合併する患者
エベレンゾの電子添文では、眼科検査に関して具体的な記載はありません。
日本腎臓学会の「HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation」では、検査に関して、「HIF-PH阻害薬を開始後には、定期的に眼科で網膜の状態について評価を受けることを推奨する」と記載されています1)。
電子添文に記載された副作用発現割合は以下のとおりです。
11. 副作用
11.2 その他の副作用
眼障害:網膜出血 (0.5%未満)
国内開発臨床試験における網膜出血の発現割合は、透析期では0.7%(3/444例)、保存期では0.3%(1/380例)でした1)。
市販直後調査における結果は以下のとおりでした。
透析期(調査期間:2019年11月20日~2020年5月19日)2)
報告された網膜出血1例1件の転帰は、不明でした。
保存期(調査期間:2020年11月27日~2021年5月26日)3)
原疾患又は使用理由が「保存期CKDに伴う腎性貧血」の集団において報告された網膜出血1例1件の転帰は、回復でした。
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