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メディカルアフェアーズ情報

情報提供に関する留意事項

こちらのエリアでは、メディカルアフェアーズ部門が医学的・科学的な専門性に基づき、弊社製品および関連する疾患情報などを提供しています。

こちらに掲載しているコンテンツは、弊社の市販製品の安全で効果的な使用、及び開発中のアステラスの医薬品又は製品の治療対象疾患に関する理解のために情報を提供するものであり、アステラス製品の処方の創出や需要拡大等を目的に弊社製品並びに当社製品の効能・効果を宣伝、広告するものではありません。
また、こちらのエリアでは弊社製品の臨床試験や研究結果の提供にあたり自社以外の製品について本邦では未承認の医薬品や効能・効果、用法・用量の情報が含まれていることがあります。

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包装から見たリスクマネジメント ─アステラス製薬の取り組み─

医療過誤におけるヒヤリ・ハット事例のなかで注射剤を含む薬剤による医療過誤の発生は、場合によっては重大な結果を招く恐れがあります。製薬企業にとっては、医療過誤防止のために薬剤のラベル表示、剤型の工夫、包装・容器の工夫などが不可欠となっています。そこで医薬品包装におけるリスクマネジメントという観点からアステラス製薬が行っている医療過誤防止への取り組みを紹介します。 

注射剤の工夫:副片ラベル

副片ラベルは、注射剤の取り違え事故を防止する目的で考案され、製品のベースラベル(本体ラベル)と、それから分離できる副片部(ミシン目入り)で構成されています。
副片部には、製品名、規格、施用部位などが記載されていますので、副片部をベースラベルから切り離し、注射筒や輸液バッグに貼付することで、充填内容物や調製輸液の内容が確認できます。また使用後にカルテや看護記録などの書類に貼付し、注射が施行されたか否か、何が使用されたかなどの確認にも活用できます。

注射剤の工夫:バイアル裏面の製品名表示

ラベルの裏側に製品名・規格を記載することで、注射剤の製品名確認を容易にすることができます。バイアルから調製液を採取する際、通常ラベルは手で覆われており薬剤名を確認することができませんが、バイアルを持ったままラベルの隙間からラベル裏側に表示されている製品名・規格を確認することができるようになります。

錠剤・カプセル本体への工夫:製品名表示

錠剤・カプセル本体への製品名表示の義務はなく、表示スペースが狭いことや印字の困難さから、従来は製品名ではなく識別コードを表示してきました。しかし、病院薬剤部の先生方からヒアリングした結果、錠剤・カプセル本体への製品名表示や含量表示の要望が多いことが分かり、錠剤・カプセル本体への製品名表示を推進しています。

PTPシートの工夫:薬効・服用回数等の表示

厚生労働省が2000年9月19日付けで発出した医薬安全局長通知(医薬発第935号)「医療事故を防止するための、医薬品の表示事項及び販売名の取り扱いについて」により、PTPシートへの日本語による製品名表示が定着しました。
PTPシートへの製品名表示が浸透してきた際、外来患者さんを対象に、アンケート調査を実施した結果、PTPシートへの薬効表示、使用期限表示、服用時間、製品名カタカナの順で表示要望が高いことが判明しました1)。PTPシートへの薬効表示は、患者さんにとっては簡単に薬効が分かる利便性の高い手段として、服用間違い防止の観点からも大変有用な表示となっています。
このような背景を踏まえ、アステラス製薬では患者さんの要望に応えるべく、可能な製品から順次、PTPシートへの薬効・服用回数等の表示に取り組んでいます。

参考文献

  1. 田部 和久:外来患者におけるPTPシート表示事項の重要度評価、月刊薬事、40(12)、2729-2734、(1998)

アルミピローの工夫:GS1バーコード表示

薬剤の安定性を確保するため、PTPシートをアルミピローで包装されたものがありますが、アルミピローを開封しないとPTPシートのGS1バーコード(調剤包装単位)を確認できませんでした。そこで、薬剤の保管性を担保したままGS1バーコードを利活用出来るようにアルミピローにもGS1バーコード(調剤包装単位)を表示する取り組みを始めています。

個装ケースの工夫:切り取りタグ

個装ケースに表示されている製造番号・使用期限などの情報は医療過誤防止や在庫管理に必要な情報です。調剤棚の医薬品管理に役立つように、製品名・使用期限・製造番号・GS1バーコード(販売単位)を1枚のタグとして表示し、個装ケースから切り離しても保管できるよう工夫されています。

包装形態の工夫:BOX型パッケージ

ボノテオ錠50mgの包装形態にBOX型を採用し、また、高齢者にも読みやすいユニバーサルデザイン(UD)文字を採用しました。包装、表示も製剤特性の一部であることから、臨床的機能性(期待する治療効果が得られる可能性を高める製剤特性)を考慮しました(※)。

※並木徳之:PHARM TECH JAPAN 27(10).2029-2033.2011より引用

このようにUDに配慮したMVP BOXは、「安全性」「保管性」「使用性」の3点を満たす臨床的有用性の高い包装形態、表示を目指して設計されたパッケージとなっております。
(2024年3月改版)

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