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メディカルアフェアーズ情報

情報提供に関する留意事項

こちらのエリアでは、メディカルアフェアーズ部門が医学的・科学的な専門性に基づき、弊社製品および関連する疾患情報などを提供しています。

こちらに掲載しているコンテンツは、弊社の市販製品の安全で効果的な使用、及び開発中のアステラスの医薬品又は製品の治療対象疾患に関する理解のために情報を提供するものであり、アステラス製品の処方の創出や需要拡大等を目的に弊社製品並びに当社製品の効能・効果を宣伝、広告するものではありません。
また、こちらのエリアでは弊社製品の臨床試験や研究結果の提供にあたり自社以外の製品について本邦では未承認の医薬品や効能・効果、用法・用量の情報が含まれていることがあります。

医療行為におけるご判断は、医療従事者の裁量と責任のもとに行っていただきますようお願いいたします。
製品のご使用にあたっては、その製品の最新の添付文書をご確認ください。

上記の本エリアの目的および留意事項をお読みいただき内容に同意いただきましたら、以下の「同意する」をクリックして本エリアにお進みください。

グラセプター®とタクロリムス普通製剤との取り違えに関する注意喚起

本情報の留意点

情報の作成に当たり、弊社は正確性について万全を期しておりますが、それを保証するものではありません。

本情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者に義務や責任を課したりするも のではなく、あくまで医療従事者に対し、医薬品の安全使用の推進を支援する情報として 作成したものです。

製品をご使用の際は最新の電子化された添付文書をご確認ください。

2020 年10 月より弊社では自社製品であるグラセプター®カプセル(タクロリムス徐放性製剤)とプログラフ® (タクロリムス普通製剤)の取り違えによる医療事故の防止を目的とした注意喚起を実施して参りました。
しかし、その後も国内において徐放性製剤と普通製剤を誤って処方・調剤した事例が引き続き報告されております。
新たに発生した取り違え事例の背景を確認したところ、

  •  処方医に切り換え意図がないにもかかわらず、調剤時における薬剤師の判断や患者本人からの後発医薬品への切り換え要望を契機に、グラセプター®カプセルがタクロリムス普通製剤の後発医薬品へ切り換えられた事例がございました。
  •  移植患者においてグラセプター®カプセルとタクロリムス普通製剤の取り違え後に拒絶反応が発現した事例も報告されております。

これらの状況を踏まえ、グラセプター®カプセルを処方・調剤いただく際には、今一度、下記の内容をご確認いただき、施設内でも周知いただきますようお願い申し上げます。また、後発医薬品への切り換え要望を受けた際には患者へのご指導も併せてお願い申し上げます。

グラセプター®とタクロリムス普通製剤(後発医薬品を含む)との取り違え注意のお願い

  • グラセプター®カプセルはタクロリムス徐放性製剤であり、タクロリムス普通製剤(後発医薬品含む)とは製剤的特徴及び服薬後の体内動態が異なります。
  • これらの薬剤が取り違えられて投与された場合、十分な薬効が得られないおそれ、あるいは副作用の発現につながるおそれがあります。
  • 2023年11月時点で、グラセプター®カプセルの後発医薬品は販売されておりません

なお、今般「患者向け適正使用資材:グラセプターカプセルを服用される患者のみなさまへ服用にあたっての注意点」へ、本取り違えに関する内容を追記いたしました。患者へのご指導の際は当資材の活用をご検討いただけますと幸甚です。

それでは実際に起きた事例についてご紹介します。

事例①
調剤時に薬剤選択を誤ったと報告された事例

<事例内容>

入院時にグラセプターカプセル1mg 2カプセル1日1回及び同0.5mg 1カプセル1日1回の処方開始。退院後初回の外来は院内処方で対応した後、自宅近郊の院外薬局で調剤(計4 回)された。術後3 ヶ月の検査目的の入院時に、院内薬剤師が持参薬を確認したところ、院外薬局でタクロリムス普通製剤カプセル(後発医薬品)が誤って調剤されていたことを発見した。

<背景・要因>

  • グラセプターカプセルの在庫が近隣薬局を含めて無かったため、レセプトコンピュータで後発医薬品を検索したが表示されず、別剤型で検索し直してタクロリムス普通製剤カプセル(後発医薬品)を選択した。
  • 関与した薬剤師4 名全員がグラセプターカプセルの調剤経験が少なく、気付くことができなかった。
  • 患者には「名前は違うが同じ効き目のお薬です」と説明し、変更の上交付した。

(出典:公益財団法人日本医療機能評価機構「医療事故情報収集等事業」事例ID:A6DEDE90002772612より改変)

事例②
患者による後発医薬品切り換えの要望を契機として、調剤時に薬剤選択を誤ったと報告された事例

<事例内容>

患者が後発医薬品への切り換えを希望したため、グラセプターカプセル1mg 8カプセルをタクロリムス普通製剤カプセル(後発医薬品)1mgに変更を行った。

<背景・要因>

  • 処方箋の記載はグラセプターカプセル1mg 1日1回朝食後服用であったが、用法の違いに気が付かず後発医薬品へ変更を行った。

※腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植における拒絶反応の抑制、骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制に対するグラセプターカプセル1mgの用法は1日1回、タクロリムス普通製剤カプセル1mgの用法は1日2回

(出典:公益財団法人日本医療機能評価機構「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業」事例番号:100000250452より改変)

事例③
普通製剤取り違え後に、拒絶反応が発現したと報告された事例

<事例内容>
A病院にて血液型不適合生体腎移植を施行され、グラセプターカプセルを処方されていた成人患者。移植後の管理は近医であるB院腎臓内科にて定期受診されていた。移植施行後の血清クレアチニン値は良好であった。移植施行から数年経過後に、調剤薬局の薬剤師がグラセプターカプセル1日1回内服の処方を受けた際、レセプトコンピュータで「剤形変更」を選択したところ、タクロリムス普通製剤カプセル(後発医薬品)が表示され変更調剤を行い、以降数年に亘り誤った薬剤が交付された。その後医師によって取り違えが発覚し、タクロリムス普通製剤カプセル(後発医薬品)の投与が中止され、グラセプターカプセルの投与が再開された。その数か月後より、徐々に血清クレアチニン値が増悪しA病院泌尿器科へ紹介され、生検の結果、急性T細胞関連型拒絶反応(Grade 2B)の診断で抗拒絶療法を行った。抗拒絶療法後も血清クレアチニン値は徐々に増悪している。

(出典:弊社へご報告いただいた事例のうち、掲載の許諾を得た事例)

処方箋発行時のお願い(医師・オーダーシステム対応者の皆様へ)

タクロリムス製剤の処方時には一般名が同じでも製剤的特徴が異なることで製品名が異なる薬剤が存在することをご認識いただきますようお願い申し上げます。

  • タクロリムス製剤の処方時にはお薬手帳や過去の薬歴等を参照いただき、徐放性製剤・普通製剤のいずれの処方内容であるか、また過去に誤った切り換えが行われていないか今一度ご確認ください。
  • 一般名処方の際にタクロリムス製剤が徐放性製剤か普通製剤かが判別できない旨のお問合せを薬剤師よりいただいております。大変お手数ですが、グラセプター®カプセルの一般名処方を行う場合は、「徐放性」と明記した一般名の表示等の工夫をお願い申し上げます。なお、一般名処方による取り違えリスクが特に懸念される名称のものについては、先発医薬品の使用が誘引されることがない範囲で、先発医薬品の製品名を参考として備考欄等に記載する等の工夫が可能です。
  • 2023年11月時点において、厚生労働省の一般名処方マスタ注)にはグラセプター®カプセルは記載されていません。

注)厚生労働省が公表している一般名処方マスタは一般名処方加算1及び一般名処方加算2 の対象となるすべての成分・規格(院外処方が想定されないものを除く)についての、処方箋に記載する「一般名処方の標準的な記載」が示されたものです。
グラセプター®カプセルについては、2023 年11 月時点で後発医薬品はなく、一般名処方加算1 及び一 般名処方加算2 の対象外であるため、一般名処方マスタに「一般名処方の標準的な記載」は示されておりません。

調剤時のお願い(薬剤師の皆様へ)

グラセプター®カプセルの後発医薬品は販売されていないこと(2023年11月時点)、タクロリムス製剤には一般名が同じでも製剤的特徴が異なる別名の薬剤が存在することを貴施設内で周知いただきますようお願い申し上げます。

  • 処方医の事前確認なく、先発医薬品を後発医薬品へ変更調剤することが認められている条件について、今一度ご確認をお願い申し上げます。
  • タクロリムス製剤の調剤時にはお薬手帳や過去の薬歴等を参照いただき、徐放性製剤・普通製剤のいずれの処方内容であるか、また過去に誤った切り換えが行われていないか今一度ご確認ください。一般名処方にて処方されたタクロリムス製剤について、徐放性製剤、普通製剤のどちらの処方かが判別できない場合には処方医へのご確認をお願い申し上げます。
  • 患者から後発医薬品への切り換え要望を受けた際は、現時点でグラセプター®カプセルの後発医薬品は販売されていない旨、ご指導くださいますようお願い申し上げます。なお、今般「患者向け適正使用資材:グラセプターカプセルを服用される患者のみなさまへ服用にあたっての注意点」へ本取り違えに関する内容を追記いたしました。患者へのご指導の際は当資材の活用をご検討ください。

当患者向け適正使用資材はアステラスメディカルネット(医療従事者向け情報サイト)からご注文、ダウンロードいただけます。
https://amn.astellas.jp/content/dam/jp/amn/jp/ja/di/gra/76/properlyusepatient_200013718.pdf

  • タクロリムス製剤の調剤時には製剤本体を確認の上、徐放性製剤・普通製剤のいずれの製剤であるかご確認をお願い申し上げます。
  • 薬品保管庫へ調剤注意の掲示物を追加する、調剤棚には徐放性製剤と普通製剤を分けて配置する等、調剤や監査時における取り違え防止策をご検討ください。

グラセプター®とプログラフ®は製剤的特徴の異なるタクロリムス製剤ということにご注意ください。

グラセプター®カプセルとプログラフ®は製剤的特徴の異なるタクロリムス製剤であり、服薬後の体内動態は異なります。
したがってこれらの薬剤が取り違えられて投与された場合、十分な薬効が得られないおそれ、あるいは副作用の発現につながるおそれがございます。処方・調剤いただく際にはご注意ください。

<備考>

1.  2020 年に弊社から、グラセプター®カプセル(タクロリムス徐放性製剤)とプログラフ®(タクロリムス普通製剤)の取り違えによる医療事故の防止を目的とし、「グラセプター®とプログラフ®との取り違え注意のお願い」を通じて注意喚起を実施しております。
https://amn.astellas.jp/content/dam/jp/amn/jp/ja/di/doc/Pdfs/DocNo202009274_y.pdf?redirect=false

表紙

中面(オモテ)

中面(ウラ)

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