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メディカルアフェアーズ情報

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費用効果分析に関連する用語の解説①

費用効果分析(Cost-effectiveness analysis)とは1)

費用効果分析は、従来治療を新規治療に置き換えたときに発生する費用(増分費用)が追加的に得られた効果(増分効果)に見合ったものであるかを分析することにより、医療技術の効率性を評価する分析手法である。

QALY(Quality-adjusted life year:質調整生存年)2-4)

費用効果分析における効果指標には、QALYが一般的に使用される。
QALY(Quality-adjusted life years:質調整生存年)は生活の質(QOL値)で調整した生存年であり、この場合のQOL値には、完全な健康を1、死亡を0とした値が用いられる。
図1にQALYの概念を示す。この事例の場合、新規治療は従来治療に比べてQOL及び生存年がどちらも向上する技術であると仮定している。従来治療のQALYは青の線で囲まれた面積「A」に相当し、新規治療のQALYは赤の線で囲まれた面積「B」に相当し、差分の面積「B-A」が増分効果に該当する。

QALYで用いられるQOL値は、一般的に質問票を用いて測定される。QOL質問票にはEQ-5D-5L(EuroQol 5-dimensions 5-level)がよく用いられる。
EQ-5D-5L、5つの健康状態に関する属性(移動の程度、身の回りの管理、ふだんの活動、痛み/不快感、不安/ふさぎ込み)から構成され、各属性において「”問題ない(Level1)”から”全くできない(Level5)”」などの5つの水準を用いて回答を得る質問票である。質問票から得られた回答は、換算式を用いて“0”(死亡)から“1”(完全な健康)で定義されたQOL値に数値化される。EQ-5D-5Lは、ある特定の疾患の健康状態を測るためのものではなく、疾患に関わらず使用可能である。

ICER(Incremental cost-effectiveness ratio:増分費用効果比)1), 2)

ICERは図2のように、増分費用(新規治療と従来治療の費用の差)を増分効果(新規治療と従来治療の効果の差)で割ったものであり、横軸に効果、縦軸に費用をとる平面では従来治療と新規治療の2点を結んだ傾きで表される。
ICERは効果指標1単位獲得するあたり(指標がQALYの場合は1QALYあたり)、いくら追加費用がかかるかを表す指標であり、ICERの値が小さいほど費用対効果がよいと判断される。

費用対効果を判断する「閾値」5-7)

費用効果分析の結果は医療技術に関する科学的根拠のある意思決定に用いられており、いくつかの国では新薬の保険償還の可否などの意思決定に使用される。日本では薬価収載された後に、有用性加算が認められているなどのいくつかの基準を満たす一部の新薬についてのみ、その価格調整に費用効果分析の結果が用いられている。
ICERは図2のように割り算で求められた数値であるため、費用対効果の善し悪しを判断するために、1QALYを獲得するための追加費用がいくらまでであれば費用対効果が良好であるとみなすかを判断するための「閾値」が設定されている国もあり、日本では現在以下の数値が用いられている。

  • 通常の評価品目:500万円/QALY 
  • 抗がん剤等の配慮が必要な品目:750万円/QALY

なお、日本の基準に加え、参考のため主な諸外国のICERの閾値とその設定根拠についても表1に示す。

各国においてICERの閾値を設定する際には、通常以下の点が考慮されている。

  • 1QALYを生み出すのにかかる平均費用や現在償還されている医療技術の水準費用等
  • 支払い意思額(社会的な合意を含む)
  • 一人あたりGDP等の国民の所得、生産性等の経済指標
  • 諸外国の閾値

費用効果分析の結果の解釈2),8)

分析対象の新規治療を比較対照の従来治療の効果と費用の両面で比較する場合は、図3に示す4つの局面が考えられる。縦軸を増分費用、横軸を増分効果とし、中心に従来治療を置いたとき、新規治療が右下の「効果が優れて費用が安い」局面にある場合はDominant(優位)と呼ばれ、新規治療の従来治療に対する費用対効果が良好であることを意味している。右上の「効果が優れて費用が高い」局面では、費用対効果の善し悪しについての判断基準が必要となり、その基準としてICERの閾値(図の赤線)が用いられる。新規治療が右上の局面のICERの閾値の傾きより下にある場合、すなわち新規治療のICER(従来治療と新規治療を結んだ傾き)が閾値の傾きより小さい場合は、新規治療の「費用対効果が良好」とみなされる。
なお、新規治療のほうが従来治療よりも効果が劣る場合は左側の青色の局面に位置し、特に効果が劣りかつ費用が高い場合は、Dominated(劣位)と呼ばれ、新規治療の費用対効果が良好ではないとみなされる。

参考文献

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