医薬品は一般の消費財とは異なり、人体に入って作用を発現し、病気の予防、診断、治療に使用される生命関連商品です。しかも外観からは、その品質を判断することは困難で、医師、看護師、薬剤師ら医療従事者そして患者さんも、その医薬品の品質を信頼して使うことを余儀なくされています。それゆえ、医薬品は、品質、有効性、安全性の3大要件が十分に確保されたうえで、その使用目的が達成されるためには、製品に伴う適切な表示を含んだ情報が必要不可欠になってきます。
アステラス製薬は、患者さんや医療従事者が薬剤を確認し易いように、製品名や薬効表示、剤型の工夫、包装・容器の工夫など、広い意味での医薬品製剤・包装の観点からのリスクマネジメントに取り組んでいます。
もちろん、医薬品製剤・包装の改善は、医療過誤防止ばかりではなく、病院や薬局での調剤のしやすさ、服薬指導のしやすさ、患者さんの服薬アドヒアランスの向上などにも配慮して、製剤・包装の改善を図っています。
取り組みの一例として、
・ゴナックス皮下注用の溶解液取り違え防止のため、注意喚起を包装表示に強調
・服用性の向上により服薬アドヒアランスを高めるため、スーグラ50mgの小型化錠を開発
などがあります。