汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆〈効能共通〉

汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆〈効能共通〉

Ⅱ.重大な副作用:汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆〈効能共通〉

  1. 概要
  2. 注意事項
  3. 発現状況

Key point

  • グラセプターの電子化された添付文書には、「1. 警告」に汎血球減少症の記載があります。致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用してください。
  • グラセプターの電子化された添付文書には、「11.1 重大な副作用」に汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆の記載があります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
  • グラセプターの電子化された添付文書には、「11.2 その他の副作用」に血液の副作用に関する記載があります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

電子化された添付文書記載内容(抜粋)

1. 警告
<効能共通>
1.1 本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること。

11.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用〈効能共通〉
11.1.6 汎血球減少症、血小板減少性紫斑病
(各0.1~5%未満)無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
血液 貧血、血小板増多、血小板減少、白血球増多、白血球減少(0.1~5%未満)、リンパ球減少(0.1%未満)、好中球減少(頻度不明)

注意喚起の設定根拠

重大な副作用1)

本剤と同一成分を含むプログラフの投与による溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病等の血栓性微小血管障害、汎血球減少症及び血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆が報告されている。本剤投与時は定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
また、骨髄移植後ではGVHD、免疫抑制剤、サイトメガロウイルス感染症等の様々な原因により血管内皮細胞が障害を受け、同時に血栓を形成する血栓性微小血管障害(thrombotic microangiopathy:BMT-TMA)を発症することが知られている。典型的な症例に限ればその発症頻度は5~10%と高くはないが、無治療で自然軽快するものから致命的経過をたどるものまでその臨床像は多彩であり、BMT-TMAは常に念頭におかなければならない重要な移植後の合併症とされている。1)
なお、腎移植領域におけるプログラフ投与後の血栓性微小血管症の発現頻度をシクロスポリン投与後と比較したところ、発現頻度に差は認められなかったとの報告がある。2)

警告1)

「重大な副作用」の項にも記載しているとおり、本剤の投与により、腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等の重篤な副作用が発現することが知られている。これらは致死的な経過をたどることもあるため、安全性を考慮し緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識と経験を有する医師のもとで本剤をご使用いただくよう記載した。

<出典>

  1. グラセプターカプセル0.5mg,1mg,5mgインタビューフォーム
  2. 岡本真一郎:血栓と循環 1999;7(2):169-174
  3. Tanabe K et al. Transplant Proc 2002;34(5):1819-1820

発現機序

不明

定期的な検査の実施

血液検査

発現頻度

電子化された添付文書

11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用〈効能共通〉
11.1.6 汎血球減少症、血小板減少性紫斑病
(各0.1~5%未満)、無顆粒球症、溶血性貧血、赤芽球癆(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
血液 貧血、血小板増多、血小板減少、白血球増多、白血球減少(0.1~5%未満)、リンパ球減少(0.1%未満)、好中球減少(頻度不明)

グラセプター 承認時までの臨床試験及び市販後の調査1)

グラセプターの承認時までの臨床試験及び市販後の調査(再審査終了時、ただし腎移植は1年観察終了時)で認められた血栓性微小血管障害に関連する副作用の発現頻度を以下に示した。

電子
添文
用語
発現
症例数(%)
副作用等の種類
(MedDRA PT)
承認時までの
臨床試験
発現症例数(%)

市販後の調査 発現症例数(%)

腎移植

骨髄
移植

腎移植

肝移植

骨髄
移植

肺移植

膵移植

市販後
調査
合計

血小板減少性紫斑病
1(0.16)

特発性血小板減少性紫斑病

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

好中球減少
1(0.16)

好中球減少症

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

白血球減少
3(0.49)

白血球数減少

-

-

3(0.85)

-

-

-

-

3(0.54)

貧血
1(0.16)

鉄欠乏性貧血

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

溶血性貧血
2(0.33)

 

溶血性貧血

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

自己免疫性溶血性貧血 

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

 

骨髄機能不全

-

-

1(0.28)

-

-

-

-

1(0.18)

MedDRA PT:ICH 国際医薬用語集 基本語(Ver.14.1)

<出典>

  1. グラセプターカプセル0.5mg,1mg,5mgインタビューフォーム

製品のご使用にあたっては、最新の電子化された添付文書をご参照ください。

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